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おやすみプンプンを読むと鬱になる言われる理由6選

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おやすみプンプンが鬱漫画と言われる理由5選
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「おやすみプンプン」とは、浅野いにお先生による日常系青年漫画。

2007年より週刊ヤングサンデー、その後2008年から2013年までビッグコミックスピリッツで連載。全13巻で完結済み。

  • おやすみプンプンが鬱と言われる理由について
  • おやすみプンプンが気持ち悪いと言われる原因について

本記事では、おやすみプンプンが「なぜ鬱漫画と言われたり、読了後に鬱感が残るのか」について解説していきます。

目次

おやすみプンプンは鬱になる?

結論、おやすみプンプンは鬱漫画ではあるものの、それだけでは語りきれない作品です。

確かに、表面上のストーリーだけなら、鬱要素は満載。

しかし、それだけではない深さがあります。

この漫画は、痛々しいほどリアルな人間模様があり、プンプンという主人公の成長を、緻密に、そして感情移入しやすく描かれています。

そのため、読んでいて非常に面白いし、独自の引力がある。

しかし、一部から「鬱」と言われる理由もわかります。

例えば、こじらせたおじさんが未成年とデートし関係をもちそうになったり、メンヘラ・毒親など、人間の歪んだ側面が非常にリアルに描かれている。

グロテスクな気持ち悪さという表現はほぼ無く、誰にでもある異常性や報われないストーリー展開に不快感を感じてしまうんです。

特に、どこかで起きていそうな展開がリアルであり、自身の経験に少しでも重なる部分を見つけたときに精神が引っ張られます。

実際に、震災(3.11)を描いていたり、現実にあった事件を模している描写もある。

こうした生々しさによって、一部の読者は、胸をえぐられるような辛さを覚えるでしょう。

わたしは読み終わった時に、「言葉に出来ないような虚脱感」みたいな異様なメンタルになりました。

結局は、ダークな内容を多く含むため、感受性の強い人や共感性の高いには、あまりおすすめできません。

読むとしても数巻ずつ分けて消化するべきでしょう。

逆に、共感性が高くない人だと、面白く感じない可能性も高い。

なので、共感性ほどほどで、メンタル強い人におすすめ。

おやすみプンプンが鬱になると言われる理由6選

おやすみプンプンが鬱と言われる理由を解説します。

あくまでも、わたしが読んで感じたことなので、誰にでも当てはまるものではない事はご了承ください。

以下、ネタバレを含みますので、ご注意ください。

① 自己投影しやすいから

おやすみプンプン 1巻から引用 浅野いにお / 小学館

『おやすみプンプン』は、主人公プンプンが鳥のようなフォルムで表現されていることが特徴です。

プンプンの世界では人に見えているが、読者には鳥の姿で映っている。

プンプン自身の内面的な変化を、フォルムを変形させて視覚的に表現しています。(図形化したり、角が生えたりするのです。)

そのため、プンプンの感情を直感的に理解することができ、複雑な心情でも言葉を使わずに解釈できる。

美男・美女が苦労していても、自己投影しづらいですよね。

しかし、このデザインだと、物語のドロドロとした内容でも、読み手が自己投影しやすくなってしまうのです。

さらに、プンプンだけでなく、他のキャラクターも緻密に描かれています。

各キャラクターが独自の背景や葛藤を抱えており、リアリティのある物語が展開される。

性格も緻密に計算されており、それぞれの正義・自論みたいなものが垣間見える。

加えて、登場するエピソードが現実に存在しそうなものばかりなので、共感性が高い人は簡単に自己投影できてしまう。

自分に似たキャラクターが次々と不幸になるのは、たとえフィクションであっても精神的にきますからね。

そのため、ただの漫画ではなく、読者自身の感情を掘り下げる「一種の鏡のような作品」となっています。

② 人間の闇が見えてつらいから

『おやすみプンプン』は、日常を描いた作品ではあるものの、キャラクターたちの闇や暗いエピソードが頻出します。

清廉潔白なキャラクターはほぼおらず、誰かしら闇を抱えている。

特に印象的だったのは、プンプンの叔父、雄一の恋人で後に妻となる「翠」です。

翠は当初、普通の女性として描かれますが、次第にそのイメージを覆します。

彼女は、トラウマを持っていた雄一を自分の力で変えようと努力するが、結局は不倫されてしまう。

その後、雄一は消息を絶つ。

翠は、自分の寂しさを埋めるために、そして雄一への仕返しとして、雄一の面影があるプンプンと半ば強引に一線を超えてしまう。

その後、翠は結局雄一と結婚し、彼の実家で平穏に暮らしていた。

話を聞くと、プンプンと最後に会った次の日に雄一が帰ってきたという。

何事もなかったように接してくる上に、「私ね、今、すっごく幸せなの。だから…わかるよね?(引用:おやすみプンプン5巻56話)」と言葉をかけます。

自分の行いを黙殺するように圧をかけ、蓋をした。

大人の身勝手な行動が、当時高校生のプンプンの闇となり、人生のレールを大きく歪めてしまう。

このようなダークな描写が多く、読んでいて後味が悪い。

憂鬱な気持ちになってしまうんです。(というか貞操観念が壊れているキャラクターが多い…。)

③ 都合の良い展開にならないから

『おやすみプンプン』では、漫画特有のご都合展開はありません。常に現実の厳しさが描かれている。

例えば、プンプンは南条幸に誘われて、漫画の原作を手掛けるチャンスを得ます。

これにより、長い間閉ざしていた心に目的が生まれ、一時的にでも前向きになれた。

しかし、漫画は上手くいかず、「自分が南条の足をひっぱっているのではないか?」という疑念から引きこもり、南条との関係性も微妙になってしまう。

そこに悪い運命が、プンプンを襲う。

仕事先の社長が、万引きの濡れ衣を着せられて重傷を負う。その結果プンプンは、仕事を失います。

人生に光が差す瞬間はあるものの、結局は理不尽な出来事によって暗闇へと逆戻り。

このように、都合の良い展開とはならず、それがプンプンの精神をさらに蝕んでいく。

読者側からすれば、気づくとプンプンが徐々に狂っていくので、見ていて辛いんですよ。

④ 壊れていくプンプンが見ていられないから

物語の終盤は、プンプンと愛子が中心となる。

これがメインストーリーの肝であり、最大の鬱描写です。

プンプンと愛子は、偶然の再会を果たし、愛子が母親のせいで苦労をしている事実がわかる。

愛子が家を出る決意を固め、二人で彼女の母親を説得しに行くことになりますが、毒親である母親は包丁で襲い掛かります。

愛子が刺されたことをきっかけに、プンプンは愛子の母親を殺害してしまう。

その後、二人は逃亡生活を始める。

人を殺したことにより、以前の優しいプンプンは消え、次第に暴力的な性格へと変貌していきます。

愛子もまた、精神的に不安定となり、他の女性を性的に見たプンプンの目をフォークで刺すほど壊れてしまう。

その過激な行動が、プンプンをさらに猟奇的する。

見た目もボロボロになり、二人が壊れていく様子が生々しく描かれていて、見ていて鬱になる。

⑤ 結末が鬱すぎるから

プンプンと愛子の結末は、本記事では伏せますが、救いがない展開になっています。

結末までの過程やその情景、絵が美しい反面、読んでいてかなりしんどい。

「こんな結末しかなかったのか」と、正直病みます。

幼少期のプンプンと愛子は、キラキラとした希望があり、二人が多少なりとも幸せになる形が想像できました。

なのに気づいたら歯車が狂い、救いのない結末を迎えている。

このシーンを初めて見たときの衝撃は今でも忘れられません。心の奥深くまで素手でえぐられるような感覚で、しばらく気持ちが引っ張られました。

チョコパイが好きだったあの可愛いプンプンが、なぜこんなことに…って思いますからね。

⑥ プンプンの自己愛に不快感を感じるから

この作品を読んで、プンプンに気持ち悪さを覚える人も多いと思う。

プンプンは自己愛が強く、結論を先延ばしにして、すぐに殻にこもる傾向にあります。

確かに、複雑な家庭環境で育ち、トラウマを抱える出来事もあった。

ただ、それでも絶望的な運命に見舞われるわけではありません。

がむしゃら行動さえすれば、大半の問題が解決できてしまうのです。

しかし、いつまでもウジウジして絶望ごっこを繰り返す。その割に性欲が強く、時として都合のいい相手を探すこともある。

クズと言われてもしょうがない行動が、多いんですよね…。

以上が、おやすみプンプンが鬱と言われる理由6選となります。

先述しましたが、わたしが読んで感じたことなので、誰にでも当てはまるものではありません。

おやすみプンプンはどんな話

『おやすみプンプン』とは、プンプンという少年の幼少期から大人への成長を描いた物語です。

プンプンは一見普通の少年ですが、家庭環境は少々複雑。

物語は、転校してきた田中愛子にプンプン一目惚れするところから始まります。

二人の関係は、徐々に近づいていくが、プンプンが、愛子との約束を破ってしまったことがきっかけで疎遠となってしまう。

プンプンは、初恋の呪いに縛られ、思春期の葛藤や苦悩を経験していく。

ヒロインの田中愛子は、母親が宗教家であり、学校が休みの日には布教活動に付き合わされている。

さらに、彼女は日常的に虐待を受けており、体にはアザが多数ある。

母親は、愛子を犠牲にしてでも宗教を優先する明らかな毒親だった。

物語を通じて、毒親・親族の人間関係が繊細に描かれ、暗い人間ドラマが繰り広げられます。

そして、プンプンと愛子が迎える結末は、とんでもない方向に進んでいく。

普通に生きているだけなのに、少しずつ不幸になるプンプンの姿が、読者を闇に引き込んでいきます。

「おやすみプンプン 鬱」に関する口コミ・感想

王道好きならおやすみプンプンは×

ハッピーエンド&バッドエンドとも言えない最終回やシュールな場面ダークな部分ありで好き 最終回だけなら最高のハッピーエンドだけどハッピーエンド=皆んなが幸せとは限らないと言うリアルなシーンが好き 主人公の心境の変化を見ると大人になるってなんだろ

引用:X

おやすみプンプンの良いところ。

・ギャグっぽい絵柄で進んで いくので展開が不穏でも、 そういった漫画に慣れてない人も 結構難なく読める。
・心のもやもやを言語化してくれる シーンが数多くあるので個人的には スッキリ出来る。

おやすみプンプンの悪いところ。

・鬱過ぎる。

引用:X

おやすみプンプン、最初の印象「気持ち悪い」「よくわからない」が大きかったけど、現実味のあるキャラクターと刺さる台詞と伏線回収、ネット上の考察のおかげで鬱漫画という感じがあまりしなくなっています、深くてよいね

引用:X

おやすみプンプンは私の人生で初めて「鬱エンド」という概念を叩きつけてきた漫画でした。最初の数巻はポップなのにどんどん鬱になる。途中で3.11も挟んだせいか作者もろとも鬱になっていたのか本編から少し離脱しつつも思想系になってなおかつ鬱エンド最終巻どうなるんやと思ったけどまぁまぁでした。

引用:X

#おやすみプンプン  全巻読破しました 鬱漫画って言われてるけど そこまでの鬱要素は無く 寧ろハッピーよりな気持ちで楽しく読めました めちゃくちゃ良かったからまたボンヤリ忘れてきたころに読み直します 画像の三名が特に好き 漫画家の人とか清水と一緒にいるやつも好き

引用:X

読むのがきつすぎてしばらく中断してた、おやすみプンプンを読み切った。本気で読んだ。本気で読まなきゃ読み切れなかった。ほんとにきつい。読んだのを本気で後悔してるけど、でも読んで良かったとも思う。あの終わり方は正解だと思う。正解だからこそきつい。

引用:X

おやすみプンプンをお得に読む方法

浅野いにお先生の作品には、「おやすみプンプン」以外にも、「ソラニン」「うみべの女の子」「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」など作品があります。

プンプンが好きなら「虹ヶ原ホログラフ」あたりもおすすめです。

興味があれば、ぜひご確認ください。

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本記事のまとめ|おやすみプンプンは鬱漫画では括れない名作。

『おやすみプンプン』は、単なる「鬱漫画」として括れない作品です。

読了後は、辛いし苦しい。余韻というか…虚無感…が湧き上がり、言葉にできませんでした。

よくよく考えると現実とは乖離した設定なのに、なぜか共感できてしまう。

表現の仕方が難しいのですが、掴みどころがなく、人によって解釈がかなり異なる作品だと思う。

一歩間違えれば誰にでも起きうるエピソードが積み重ねられているので、光と闇は紙一重だと改めて感じるような作品です。

ただ一つ言えることは、非常に面白いです。間違いなく名作。まとめ読みをおすすめします。

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